みなさま、大変長い間投稿していなくて、申し訳ありませんでした。

早いもので、2014年もひと月が過ぎようとしています。

2013年は、周りの皆様のおかげで様々な方面からお声掛けいただき、
新しい挑戦にひたすら取り組ませていただいておりました。

それがブログをなかなか更新できなかった理由にはなりませんが、
本当にありがたく感謝しております。

そんな反省と感謝の中2014年をスタートしたわけですが、
素敵なお便りをいただきましたので、ご紹介します。

達筆のお便りが届き驚いて差出人を見ると、先日そろばんの修理品をお送りしたお客様からでした。

その修理依頼を受けたのは、昨年の秋のことでした。
「母の形見となるそろばんを修理できませんか。」
電話越しに聞くやさしく上品な声は、私の母くらいの年代と見受けられる女性でした。

詳しくお尋ねすると、箱型のいわゆる「問屋そろばん」で、
バラバラの状態だけど大切な思い出だから出来ることなら直してほしい、とのことでした。
「問屋そろばん」は雲州では生産していないため、無理かもしれないとお断りをしたうえで、
一度見させていただくことにしました。

後日、お送りいただいたそろばんは思ったよりひどい以上で、
難しいかも…と思いながら職人に事情を話すと、
「できるところまで再現してみよう。」と、そろばん修復に取りかかりました。

ひとつひとつの部材をまずきれいに汚れを落とし、元の状態を損なわないように磨きなおしました。
余計な手を加えると、せっかくの思い出がまったく違うものになってしまうことに気を遣いながら、
不完全な形ではあるけれど見事に修復できました。

 

年明け早々にお返しし、お礼のお手紙が届いたというわけです。

一部紹介させていただきます。

「今日は早速母親形見の算盤を到着致しました。見違えるほどの仕上がりに大変嬉しく感謝しております。
今年25回忌を迎えます。
母にとりましても、良い供養になるかと思っております。

算盤を大切にして商いをしておりました母を思い出し、
働き者だった母を見習い、精進していきたいと思います。」

思い出のたくさん詰まった算盤を、断らずにお受けして本当に良かったと思いました。
思い入れのある品はいつしか、その人そのものに変わってゆくのですね。
大切な算盤を私どもを信じて預けてくださったお客様に、「有難い」の気持ちを改めて教わりました。

そして、またこれからも「精進していきたい」という、謙虚ながらも強く前向きななお気持ち。
ネガティブな私に送られたかの言葉に思えました。

1年の始まりに最高の出会いがあり、きっとまた豊かな年になりそうです。

遅くなりましたが、皆様にとってこの1年がますます素敵で豊かでありますよう、
お祈り申し上げます。