昨日に引き続き、そろばんくんの治療レポートです。

【落としてしまった☆】

次に治療するのはこの子。

「うっかり床に落としてしまって、ワンタッチの金具が全く動かないんですー!」と、重症のようです。

金具が開かない。。。

確かに、ボタンを押してもビクともしません。

素人目にはわかりませんが、職人が触ればすぐに原因が分かってしまいます。

どうやら落としたことが原因ではなく、落とした際に金具を止めるネジが緩んでしまったのでしょう。

お使いの方がドライバーでグッときつく締めてしまい、締めすぎて金具が動かなくなってしまっていたのでした。

2代目雲文治療中

ワンタッチの金具はボタンを軽く押すだけでご破算できるようになっていて、単純な動きですが、とても繊細な構造をしています。

そろばんの中桟(なかざん)とよばれる細い部分に取り付けるので、わずかでも取り付け位置がずれたり、ネジを締めすぎたりすると、スムーズな開閉が出来なくなり、故障の原因となります。

この神経を使う作業も熟練の技が必要なのです。

開くようになりました。

この子の場合はネジの締めすぎだけでしたので、スムーズに開閉できるよう調整し、他の損傷がないかチェックをし、無事に治療終了となりました。

【お母さんのそろばん】

最後のこの子は、お母さんが子どものころに使っていた思い出のいっぱい詰まった大切なそろばんです。

お母さんのそろばん

品質や使用頻度にもよりますが、大事に使っていれば、実は世代を超えて使うことが出来るのですよ。

この子の場合は、お母さんがたくさん練習されたのでしょう。

長年のホコリと金具がゆがんでしまっていました☆

開くようになりました。

金具を取り外し、ゆがんでしまった部品を交換し、また取り付けます。

そして、柔らかい布にベンジンを含ませて全体のクリーニング、また隙間があいてしまった四隅を留めます。

玉の弾き具合も調整し、治療完了です。

きれいになりました。

元通りとまではいきませんが、きれいに仕上がりました。

治療を終えたそろばんくんたちは、通常の出荷品と同様に最終検査を受けます。

ここでは修理個所の見落としを防ぎ、使い心地を何人かの手や眼で確認し、使い手の感覚により近づけるための最終チェックをします。

最終チェック

最終チェックも無事通過し、3丁のそろばんくんたちは本日退院することになりました!

今日、広島への帰路につきます。

喜んでくださるといいなーー。